楽しいグレの吸込み釣り!釣り方とおすすめの竿5 選!
波止や磯でグレ(メジナ)を釣る場合、フカセ釣りやカゴ釣りなどさまざまな釣り方がありますが、吸込み釣りというものがあります。
川や池で鯉を狙う吸込み釣りは聞いたことがあっても、グレの吸込み釣りをご存じの方は、あまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
このグレの吸込み釣りは、和歌山県や三重県などの関西の一部では、知られていますが、関西の方でも知らない方も結構います。
今回はこの珍しいグレの吸込み釣りを紹介したいと思います。
アイキャッチ画像提供:photoAC
グレの吸込み釣りとは
グレの吸込み釣りは複数本の釣り針をダンゴに包む釣法で、新紀州釣りと呼ばれることもあります。
基本的には釣り針にはサシエを付けずに、ダンゴのみ使用する釣法です。
仕掛けはウキ、ウキ止め、4 本針(最近は6 本針も販売されています)のシンプルな仕掛けで、あまりテクニックも要求されません。
そういう意味では、初心者の方にもおすすめできる釣法といえるでしょう。
グレ吸込み釣りのダンゴの中身
紀州釣りではヌカにさまざまな物を混ぜますが、吸込み釣りで使用するダンゴの中身は至ってシンプルです。
使用するのはアミエビと麦ヌカのみですが、麦ヌカは多くの方は目にしたことがないかと思います。
実際販売している釣りエサ店も和歌山県や三重県の一部(大阪府にも何軒か販売されていることを確認しています)です。
このアミエビをギュウっと手で絞り、水分を除き使用します。
この作業を怠ると、ダンゴがべちょべちょな状態となり、しっかり握られず釣りにならないので要注意です。
この絞ったアミエビを麦ヌカに混ぜると、吸込み釣り用ダンゴの完成で、このダンゴに先ほどの4 本針を包みます。
ダンゴを握るコツは針先を外側に向け、魚がダンゴを吸いこんだ時、針を掛かりやすくします。
グレ吸込み釣りのメリット
エサ取りをかわせる
グレの吸込み釣りは、エサ取りが活発化する、水温の高い時期におすすすめする釣りです。
その理由は、仕掛けを投入後ダンゴにエサ取りが殺到しますが、しばらくダンゴは壊れません。
そしてしばらくすると、良型のグレや外道がやってきて、ダンゴをつつき始めるという仕組みです。
こういう流れができるので、良型のグレや釣れて嬉しい外道が掛かる確率が高まるといえます。
大物外道も狙える
吸込み釣りはグレだけではなく、多くの魚種が引き寄せられるため、さまざまな魚が釣れるものです。
波止や磯にはサンバソウ(イシダイの幼魚)、ブダイ、ハマチなどの青物など数え切れない魚種が釣れる可能性に満ちています。
そういう意味では、吸込み釣りは良型の魚を狙える、宝探しのような釣法といえます。
エサ代が安くつく
吸込み釣りに使用するエサは、アミエビと麦ヌカのみで、両者ともエサの中では安い部類といえます。
例えば磯で底物のイシダイわ狙う場合、サザエやウニを準備することを考えると、かなり安くつく釣りといえるでしょう。
のんびりと釣りができる
吸込み釣りは、ダンゴを握って仕掛けを投入するのみで、紀州釣りのようにサシエを付ける手間もありません。
そしてダンゴが無くなれば、仕掛けを上げて再びダンゴを握り、仕掛けを投入するのみです。
座りながらでもできる釣りですから、のんびりとできる釣りで、そういった点も吸込み釣りのメリットといえます。
グレ吸込み釣りに適した竿選び
長さ
ダンゴがマキエの役割を果たすため、ポイントを攻めるというよりは、ポイントを作るという感じです。
そのため波止ならば足元を狙うこともでき、この場合なら3 メートル程度の長さでも十分です。
また波止でも手前に海藻などの障害物や、磯でハエ根がある場合では4 メートルから5 メートル程度の長さが使いやすいといえます。
調子
竿の調子は大きく分類すると、先調子、中調子、胴調子になりますが、これは魚が掛かった際どの部分がもっとも曲がるかということです。
先調子は操作性が高く、胴調子は大物が掛かってもパワーをためる利点がありますが、グレの吸込み釣りでは先調子をおすすめします。
ただし尾長グレやコブダイなどの、大物が掛かる可能性が高いケースでは、胴調子の竿を選ぶのもよいでしょう。
値段
がまかつを始め、シマノやダイワといった有名メーカーの竿はクオリティーが高いものが多く、魅力的です。
しかし値段も高くなる傾向があり、予算の都合がつかない場合は、頭を痛めるものでもあります。
ところが探せば、その他のメーカーにも値段は抑え目ながら、クオリティーの高い竿があるので、このような竿を選ぶのもいいでしょう。
グレ吸込み釣りにおすすめする竿5 選
【シマノ】ラディックス(1.7-500 )
かなり軽く感じますが、同時に不思議と安定感があるような気がする磯竿で、魚が掛かると穂先がしなやかに曲がり、バラシが少なくなる竿といえます。
しかも先調子ながらも、掛かった魚のパワーをしっかりためてくれ、安定して釣り上げることができます。
値段もシマノの磯竿では、スタンダードな部類でグレ吸込み釣りにおすすめです。
【ダイワ】ILリーガル(1.5-42)
竿の中に道糸を通すインターラインタイプのため、強風時や雨天時のライントラブルが少なくなります。
しかも竿内部でのべたつきを防止する工夫がされ、初心者にも使いやすい竿といえ、おすすめです。
しかもダイワブランドで1 万円台はかなりコストパフォーマンスが高いといえるでしょう。
【プロマリン】ブルーベイ磯(1.5-530 )
シマノやダイワなどのメーカーに比べると、手頃な値段の釣り具を提供してくれるプロマリンですが、クオリティーが高いものが多いといえます。
この磯竿も5 千円台ですが、十分グレの吸込み釣りに役割を果たしてくれ、頼もしい竿です。
40センチ台の口太グレや年なしチヌが掛かっても、安心できる竿といえます。
【宇崎日新】プロステージエクシード磯(1.5 )
ややグラス素材の使用率が多いですが、操作性とパワーを兼ね備えており、値段を考慮するとコストパフォーマンスが高い竿といえます。
グレの吸込み釣りはもちろん、フカセ釣りやサビキ釣りにも使用でき、汎用性が高い竿です。
初心者の方で、ひとまず使い勝手のよい竿をお探しの場合にも、おすすめします。
【ダイワ】大島(1.5-50)
フカセ釣りで、尾長グレを狙うことを前提に設計された磯竿のため、かなりクオリティーが高い竿といえます。
グレが掛かった時のパワーと粘りは、さすが高級品と太鼓判を押したくなる竿です。
ハエ根がある場所などで魚が掛かった場合、まず竿を前に出してためるだけで、魚が浮いてくるのは圧巻といえます。
ベテランの方にも、おすすめしたい良竿です。
まとめ
鯉の吸込み釣りは聞いたことがあっても、グレの吸込み釣りは初めての方が多いかも知れません。
しかしこのグレの吸込み釣りは、魚がダンゴをつつき出すとウキがぴょこぴょこ動き、かなりワクワクする釣法です。
エサ代もあまりかからず、手軽にできる点も嬉しい釣りです。
ぜひ一度お試しください。
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